行政書士になるためには、年に1回実施される国家試験に合格する必要があります。
ここでは、行政書士の試験制度について概要を説明します。
行政書士の試験概要
行政書士の試験は毎年11月の第2日曜日に実施されます。試験時間は午後1時から午後4時の3時間です。
行政書士試験では受験資格の設定はないので、だれでも受験することができます。
試験科目 | 科目数 | 出題数 |
---|---|---|
行政書士の業務に関し必要な法令等 | 46題 | 選択式 |
行政書士の業務に関連する一般知識等 | 14題 | 択一式 |
行政書士の試験は...
憲法、行政法、民法、商法、基礎法学の中からそれぞれ出題され、行政書士の業務に関し必要な法令知識を問われます。
また、政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解といった行政書士の業務に関連する一般知識についても問われます。
行政書士の試験科目
具体的な試験科目と問題数、配点は以下の通りです。
科目 | 出題形式 | 問題数 | 配点 |
---|---|---|---|
基礎法学 | 5肢択一式 | 2問 | 8点 |
憲法 | 5肢択一式 | 5問 | 20点 |
行政法 | 5肢択一式 | 19問 | 76点 |
民法 | 5肢択一式 | 9問 | 36点 |
商法・会社法 | 5肢択一式 | 5問 | 20点 |
憲法 | 多肢選択式 | 1問 | 8点 |
行政法 | 多肢選択式 | 2問 | 16点 |
行政法 | 記述式 | 1問 | 20点 |
民法 | 記述式 | 2問 | 40点 |
政治・経済・社会 | 5肢択一式 | 8問 | 32点 |
※行政法は、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法などの総称です。
※年度によって配点が多少異なります。
行政書士の試験の合格基準
下記要件のいずれも満たした受験生が合格となります。
- 試験全体の得点が、満点の60%以上である者
- 「行政書士の業務に関し必要な法令等」科目の得点が、満点の50%以上である者
- 「行政書士の業務に関連する一般知識等」科目の得点が、満点の40%以上である者
→ 試験全体の得点が、300点中60%にあたる180点以上であること
→ 法令等の得点が、244点中50%にあたる122点以上であること
→ 一般知識等の得点が、56点中40%にあたる24点以上であること
※合格基準については、問題の難易度を評価し、補正的措置が加わることがあります。
行政書士の試験を受験するためには
毎年7月に、総務大臣指定試験機関である一般財団法人行政書士試験研究センターの公式サイトに、行政書士試験の案内 が掲載されます。
参考 行政書士試験のご案内
毎年、若干の違いはありますが、概ね...
8月:受験申込み期間
10月:受験票の発送
11月:試験開催(第2日曜日)
翌年1月:合格発表
という流れになります。
なお、受験申込は、郵送申込みとインターネット申込みがあります。
受験資格
とくになし
受験料
7,000円
行政書士の合格率
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
平成18年度 | 88,163 | 70,713 | 3,385 | 4.79% |
平成19年度 | 81,710 | 65,157 | 5,631 | 8.64% |
平成20年度 | 79,590 | 63,907 | 4,133 | 6.47% |
平成21年度 | 83,819 | 67,348 | 6,095 | 9.05% |
平成22年度 | 88,651 | 70,586 | 4,662 | 6.60% |
平成23年度 | 83,543 | 66,297 | 5,337 | 8.05% |
平成24年度 | 75,817 | 59,948 | 5,508 | 9.19% |
平成25年度 | 70,896 | 55,436 | 5,597 | 10.1% |
平成26年度 | 62,172 | 48,869 | 4,043 | 8.27% |
平成27年度 | 56,965 | 44,366 | 5,820 | 13.12% |
平成28年度 | 53,456 | 41,053 | 4,084 | 9.95% |
平成29年度 | 52,214 | 40,449 | 6,360 | 15.7% |
平成30年度 | 50,926 | 39,105 | 4,968 | 12.7% |
行政書士試験の難易度については、別の記事に詳しく書いていますので参考にしてください。
参考 行政書士の難易度