働きながら資格を取るのはかんたんではありません。
今回は、働きながら難関資格の一つ「行政書士」に合格した友人に、資格を取るまでの苦悩や対処方法についてインタビューしてみました。
目次
働きながら行政書士の資格取得
私は、働きながら、独学で行政書士試験を目差し、途中から資格予備校を使い始めました。独学と資格予備校の違いについては別の記事にまとめてもらっているのでそちらをご覧ください。
もし、資格予備校のライブ講義の受講者であれば、クラスに同じ目標の受験友達ができて、お互いに励まし合うことができるでしょう。
しかし、私は資格予備校を使いましたが、インターネット講義を受講していたので、受験期間は孤独との戦いの日々でした(笑)
私と同じ境遇で、行政書士試験を受験する人にとって、今回の記事の中で、何か一つでも、参考になることがあれば、幸いです。
1回目の受験で不合格になったとき
1回目は、書店で市販されているすべての科目を一冊にまとめた通称一冊本と過去問を購入して、独学で受験をしました。
本試験前に何度も過去問を解いたのですが、まったく手も足も出ない状態で、正直に言って、本試験を受ける前から、絶対に合格できないだろうと思ってました。
そして、運命の受験日に突入です。
試験時間の3時間ではすべての問題は解ききれず、記述式は、何一つ書けず、結果は、98点/300点という散々な結果に終わりました。
1回目の受験で惨敗し、即時に私は独学では解けないと判断して、資格予備校を利用することを決めました。
2回目の受験で不合格になったとき
資格予備校Aのインターネット講義を受講することにしました。講師があらかじめカメラに向かって一人で講義を行い、それを録画して、配信するシステムでした。
独学と異なり、学習のスケジュールをこなすことはできましたが、自分の中で確固たる自信はない状態でした。
科目ごとに担当講師が異なり、講師によって教え方が違うので、自分に合う講師と合わない講師がいて、勉強にムラがあったのかもしれません...
そして、運命の受験日。
2回目の本試験ですが、資格予備校を利用したのにもかかわらず、まさかの114点/300点でした。
記述式の採点は、択一式のマークシート式の採点の後に行われます。
行政書士試験の合格点は180点/300点なのですが、記述問題が3問で60点であるため、択一式で120点に満たない場合には、不合格が決定し、記述問題の採点は行われません。
従って、私は、記述問題の採点をしてもらえなかったのです。振り返ると、受験時代に一番凹んだ出来事です。
合格した年度の本試験前は、合格する自信はあったのか
2回目の本試験後に、A予備校とB予備校の本試験分析会に参加しました。
B予備校のイベントの後、B予備校の講師と直接、話をする機会があり、それが転機となりました。
講師から私の現在の実力をはかるため、2つの質問をされたのですが、まったく答えることができなかったのです。
そこで、ハッキリと講師から言われたのです。「合格レベルにある受験生は、これくらいの質問は即答ですよ。」と。
でも明らかに、この講師は今まで受講してきた講師とはまったく違うものを感じ、B予備校のその講師のクラスに申込みをしました。
この資格予備校Bは、ライブ講義を録画してインターネットに配信するシステムを採用していました。つまり、ライブ講義の受講生とまったく同じ講義を受けることができたのです。
講師に関しては、人それぞれの相性がありますので、一概には言えませんが、私には、その講師が合っていました。
また模擬試験の結果も常に180点を越えていましたので、本試験を受ける前から、ある程度の自信をもっていました。
また、時間配分やトイレ時間などのシミュレーションを行ってから、本試験に臨みました。精神的な余裕があったためか、3回目で合格することができました。
働きながら資格の勉強してたときの苦悩
勉強時間をどう確保したのか
仕事が終わって、帰宅する時間は21時頃でしたが、毎日2時間は机に向かうようにしました。
勉強前にトイレを済ませ、飲み物を準備し、椅子に一旦、座ったら2時間は絶対に席を立たないように心掛けました。
また通勤時間を活用し、憲法や法律の条文を一人でブツブツと唱えて覚えていました。
通勤中に音楽を聴くのをやめて、インターネット講義の音声だけを吸い出したものを聴くようにしました。
会社の昼休み時間は一人になれる場所にいって、昼食をとりながら常にテキストを読んでいました。週末は、図書館に行って勉強をしていました。
勉強する気が下がったときの対処方法
勉強する気が起きないときは、ひたすらインターネット配信の講義を観ていました。ペンを持つ手を動かさないだけでも気分はだいぶ楽になりました。
また、インターネットで質疑応答ができるので、質問を入力する時間に当てたりしていました。
しっかり腰を据えて勉強するわけではありませんが、できるだけ勉強に関することは続けていました。
得点が伸び悩んだことはあったのか?
模擬試験は3回受けたのですが、結果は右肩上がりでしたので、総合得点での伸び悩みはありませんでした。
しかし、一般知識等の文章理解はいつも正答にたどりつけませんでした。そこで私は、一般的な受験生とは、異なる戦略をとることに決めました。
一般的には、文章理解は、正答2問/3問を狙うのがセオリーです。しかし文章理解が苦手な私は、文章理解の問題は捨てて勘で解答すると割り切って、他の分野である個人情報保護法の問題で取りこぼさないように、関連条文の暗記に徹しました。
途中で行政書士の資格取得を諦めようと考えたのか
資格予備校の説明会で、働きながら受験する人の一発合格は非常に少ないと言っていましたので、最初から複数回の受験を覚悟しました。
ただ、ダラダラ勉強を続けたくはなかったので、もし5回受験しても合格できなければ諦めようと決めていました。
結果的に3年で合格できたので、勉強途中で諦めるとかはありませんでした。
最初からやっておけばよかったとは
一般知識等の学習は、後半になってからでも間に合うのですが、唯一、文章理解だけは、最初から文章に慣れていないと得点することはできないことがわかりました。
文章理解だけは、民法と同じように常に勉強するべきだったと思いました。文書理解は、センスも関係し、一切、対策を練らなくても得点源にできる人もいますが、わたしはその逆だったのです。
もっと早く自分の実力を見つめ直して、資格予備校を利用すべきだと思いました。働きながら勉強する人の最大の問題は、勉強時間の確保です。
机に向かう勉強のほかに、スキマ時間の有効利用ができるか否かが、試験の合否を分けると思います。