行政書士の資格を目指すからには、試験合格後のビジョンを明確にしておく必要があります。
ゴールがあやふやだと、途中で道を見失って迷い込みかねないからです。
特に、独学で合格を目指そうとする場合は合格後のビジョンを明確にしていないと途中で諦めることになります。
この記事では、行政書士を目指す方向けに行政書士の平均年収や合格後にかかる費用について紹介したいと思います。
行政書士に向いている人
行政書士は気になったらとことん自分で調べようとする姿勢と行動力を持っている人に向いています。試験勉強でも、行政書士になった後でも必要になりますから。
行政書士として独立開業した場合は、自力で仕事を得なければいけないので、人脈がある人やコミュニケーション能力がある人の方が仕事は得やすくなりそうです。
もっとも、行政書士の資格を持っていると出会いは格段に広がりますし、初対面の方からの信頼性がとても高くなります。
もしコミュニケーションが苦手な方であっても、誠実な人柄で人に好かれやすいタイプの人なら、その人柄で仕事をえることもできます。
書類の作成から提出まで行う仕事なので、できれば几帳面かつフットワークの軽い人の方が向いていると思いますよ。
独立開業だけじゃない!資格取得後の仕事
行政書士試験に合格すると、独立開業以外にも様々な分野で仕事があります。
独立開業以外でもっともよくある仕事が、行政書士事務所や法務事務所への就職です。
行政書士として最前線に立って働く場合もあれば、法律の知識を活かして先輩行政書士の補助として働く場合もあります。
また、法律系資格の予備校で講師をする人も結構多く見られます。
講師をする場合、行政書士として登録をして独立開業をした上で講師業との兼任をする人と、登録はせずに講師業をする人がいます。
人に接することが好きな人や、人の成長を見るのが好きな人にはこちらの方が向いているかもしれません。
講師ではなく裏方スタッフとして働く道もあります。採点業務や演習問題作成及びその補助、来客対応などが主な仕事です。
行政書士の平均年収は?
受験生の方からよくいただく質問でもっとも難しい質問のひとつが、行政書士の平均年収の話題です。
というのは、行政書士の平均年収は本当にピンキリだからです。
とりあえず登録だけしているけどほとんど営業もしていないという場合でしたら、年収50万円すらいかないこともざらです。
それとは逆に、儲かっている行政書士の場合、年収1000万円は軽く超えます。中には2000万円、3000万円稼ぐ行政書士の先生もいらっしゃいます。
平均してしまうと年収はだいたい500~600万円くらいですが、トップボトムの差が大きいので現実は年収100万円以下の行政書士も珍しくないと思っておいた方が無難です。
新人・行政書士の年収
特に独立開業から3年以内の新米行政書士になると、年収300万以下の人もゴロゴロしています。
それどころか、一年間一度も仕事がこなかったという悲惨なパターンもあります。
では、行政書士では食えないのか?というとそうではありません。
行政書士に限らず士業で独立した方は最初は稼げないのが一般的です。試験で得た行政書士としての知識と営業力は別物ですからね。
コネがない限りは最初の数年間はかなり厳しいと思って気を引き締めてください。
でも、稼げない時期を耐えて仕事を積み上げていくとサラリーマンに比べ、年々収入が増えます。
年収2000万円以上は限られた方になりますが、年収1000万円程度であれば誰にでもチャンスはありますす。
行政書士の登録料や年会費
ひとつ大事な点がことがあります。
それは行政書士は、ただ試験に合格するだけではなれないし、行政書士と名乗ることもできないということ。
都道府県にある各行政書士会に入会して登録が終わったらその段階で行政書士としての人生がスタートすることになります。その際、登録料や会費が必要になります。
行政書士会は各都道府県ごとに独立した機関です。そのため、登録費や入会金、年会費などには若干都道府県ごとの違いがあります。
たとえば東京都の場合、入会金が20万円、年会費が72,000円となります。
その他にも、入会時には事務手数料25,000円、登録免許税30,000円がかかります。地域によって違いはあるものの、おおむね30万前後かかると見ておくといいでしょう。
行政書士の資格取得を目指す方へ
行政書士の難易度 で詳しく紹介していますが、かんたんに取得できる資格ではありません。
登録料や年会費がかかるから...と逃げ腰にならず、試験に合格してから登録時期を考えればいいんです!
若いうちに合格しておいて、定年退職後のセカンドライフは行政書士として開業をして活躍するという考えも有りです。
実際、年配の方もたくさん受験されてます。
なので、もし今ある程度時間に融通を利かせることができて、行政書士に興味がある、というなら試験勉強にチャレンジしてみることをおすすめします!