行政書士資格全般

行政書士・合格後のキャリア

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行政書士試験は、税理士や司法書士といった難関資格ではありませんが...数ケ月勉強した程度で合格できる簡単な資格ではありません。

合格までに通常1~3年くらい、中には5年以上かかる方もいます。

関連 行政書士の難易度

大切な時間を勉強時間にあて、身を削るような思いをして合格勝ち取ることができた後、どのようなキャリアが待っているのでしょうか?

ポイント

  • 社内業務でキャリアアップ(兼業行政書士)
  • 資格を生かして転職(将来独立も視野)
  • 行政書士として独立開業(開業行政書士)

今回は、行政書士・試験合格後のキャリアについて、ご紹介いたします。

①社内業務でキャリアアップ(兼業行政書士)

現在、お勤めの会社または転職先の会社などの一般企業において、行政書士の資格を生かすためにはどうしたらよいのでしょうか。

大きくわけて、社内業務での職務の拡張を図る方法と社外における副業での収入増を図る方法が考えられます。

社内業務

ご自身が比較的大きな企業にお勤めの場合には、企業法務として法務部を設置していることもあるでしょう。

企業法務とは、企業間における法律問題、契約、交渉、登記、株主総会、取締役会の事務業務が該当します。

契約や交渉においては、行政書士の士業としての業務が関係し、株主総会や取締役会においては、商法・会社法の知識が求められるでしょう。

自己啓発と定年退職後に向けて、行政書士を取得する方もいますね

また、法務部がなくても、すべての会社にある部署として総務部があります。

総務部では、各種許認可手続き、契約や契約書の管理などの業務があり、社内に行政書士がいることで、外部の行政書士事務所に流出する経費を抑えることができます。

社内勤務の行政書士は、会社にとって、有益な存在なのです。

行政書士の業務を行うことで、別途の手当てが見込めるのであれば、積極的に業務を行うのがよいでしょう。

兼業で副業

会社勤めしながら副業してる知人もたくさんいますね

ご自身が勤務しているか、または勤務をする予定の会社とは別に、外部に独立した行政書士事務所を立ち上げることが可能です。

また、行政書士として法律事務所などに雇用され、2カ所から雇用される形体での業務を行うことも可能です。

独立開業であれば当然、ご自身で確定申告をすることになりますが、2カ所からの雇用であれば、双方の会社に兼業であることを届け出ていない場合にも、ご自身で確定申告をすることになります。

②資格を生かして転職(将来独立を視野)

司法試験には合格後に司法修習があり、司法書士試験には、格後に研修があるのですが、行政書士には、このような合格後の研修制度がありません。

行政書士試験の合格者は、どのようにして、資格を生かしたらよいのでしょうか。

行政書士事務所で修行

既に開業をしている行政書士事務所での雇用先を探し、将来、行政書士として独立開業をするために経験を積む、または、ノウハウを身につけるという選択肢があります。

このように、行政書士のもとで、その手や足となって、業務の手助けをする人を行政書士の履行補助者と呼びます。

ただし、履行補助者は、法律上、行政書士の資格の有無を問われないため、行政書士の資格を持たない履行補助者も存在します。

従って、せっかく行政書士の資格があっても、資格を持たない人と比較して、必ずしも良い給与の待遇をしてくれるわけではありません。

③行政書士として独立開業(開業行政書士)

独立開業の準備

行政書士試験の合格後の研修制度がないことから、各予備校には、合格者向けに実務講習の講座を設けています。

合格後、右も左もわからない状態から脱却するのに、受講するのもよいでしょう。

また、試験後で、まだ知識の忘却がひどくなる前に、特定行政書士の資格試験に挑戦することをおすすめいたします。

特定行政書士の資格をとることで、ご自身のアピール・ポイントを強めることができます。

目安年収

行政書士の平均年収は400~500万円といわれています。

これを鵜呑みにしてはダメですよ。

難関資格に合格したのに、この年収?行政書士は取っても食えない..といわれたりしますが、この金額は平均なのです。実際には、年収1,000万円を超える方も多いのです。

行政書士を専業で行っている人も兼業で行っている人も含めた金額となっているので、平均年収が低めになっています。

また独立した方は、節税のために経費を使って所得を圧縮するので、統計をとると年収は低くなりがちです。

ですので、ネットや雑誌でみかける行政書士の平均年収は鵜呑みにしない方が賢明ですよ。

独立開業後の方向性

行政書士の扱える業務は非常に多く、行政書士とは、どんな士業なのかを一言でいいあらわすことはできません。

戦略的に、特定の業務に特化している行政書士もいれば、いくつかの業務を担っている行政書士もいます。

特化型の行政書士の例としては、国際業務、遺言・相続問題、自動車登録などを扱う行政書士が多いです。

特に、自動車登録などを専門としている行政書士事務所は、陸運局内にあったり、隣接した場所に設けていたりするので、目にする機会も多いでしょう。

遺言・相続の問題となると相談をお受けしたご家族の遺産金額によって、報酬が大きく異なる場合があります。

許認可業務では、土木業者の建設業の許可証をとるときなどに、産業廃棄物の運搬許可証など、関連する許可証の提案をして、多くの報酬を得る工夫が、年収を増やすコツとなります。

いくつかの業務を行う行政書士は、扱う案件を広げるだけ、顧客を受け入れる機会も増えるでしょう。

独立直後の仕事獲得方法

独立直後に案件を得ることは、どの士業であっても、最初の難関となります。
こんなとき、一番、重要なことはなんでしょうか。

実は、受験生時代や実務講座などで、資格予備校を利用するメリットのひとつには、人脈を広げるというものがあるのです。

普段、ご自身の周りで、行政書士の試験を受験する人は、そう多くはないでしょう。もしかしたら、一人もいないのかもしれません。

しかし、資格予備校では、全員が試験に合格したいという同じ目標を持った人が集まります。

ここで出会った人とは、連帯感が生まれ、合格した暁には、横のつながりを確立することが自然にできます。

横のつながりがあれば、たとえ、ご自身が専門に扱っていない案件でも、仲間の行政書士に紹介することができますし、逆に、案件を回してもらうこともできます。

どの世界でも同じことがいえるのですが、人と人とのつながり、つまり、人脈こそが、最大の強みとなるのです。

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