行政書士試験に合格すると何が変わるのか?
ネットで探せば合格体験記はたくさん出てくるけど、試験に合格した後の記事はあまり出てこないので、書いてみました。
特に、行政書士を受験しようか考えている人や、試験対策の勉強をしている人に、読んでいただきたいです。
目次
合格して変わったこと
行政書士試験に合格する前と合格した後で、一番大きく変わることは何でしょうか?
それは、もちろん、もう二度と行政書士試験の受験勉強をしなくてもよいことです。
行政書士会に登録して、行政書士登録者となると、襟元に、行政書士の証であるコスモスのバッジをつけることができます。
余談はさておき...行政書士試験に合格した後に、変わることを細かくご紹介いたします。
①合格すると、会う人が変わる(人脈)
合格して明らかに変わったのは、会う人です。参加できるコミュニティが一気に変わりました。
人脈という表現はあまり好きではないですが、人脈は確実に広がります。
合格してすぐに独立する人もいれば、定年退職後に独立開業する場合もあるので、多種多様な人脈を作れるのはとても魅力できだと思います。
スタートラインがゼロではないことだけでも、かなりのアドバンテージを持つことになります。何の資格もなくゼロから、自分の力で人脈をつくるのは大変ですからね。
最初は自己啓発目的で行政書士を目指した人が、合格後に独立願望がでてくるのは、出会う人が変わってくるからだと思います。
実務講習でも人脈が広がる
行政書士に合格すると、参加できるコミュニティが広がりますが、「私は苦手なので...」と不安になる方も多いと思います。
このとき、利用するとよいのが、独立開業の準備として、資格予備校の実務講習です。
これから、独立開業を目指す人の集まりなので、横のつながりを持ちやすい環境となっており、人脈づくりの第一歩に適しているのです。
行政書士主催のセミナーやスピーチなどがある場合には、積極的に参加をするとよいですよ。
慣れてきたら...多くの人が集まりそうな場所やお店の常連になり、顔と名前を覚えてもらい、レジ横に名刺を置いてもらえるようにしている行政書士もいます。
②合格すると、収入を増やせる(副業を含む)
行政書士として独立すると、年収1000万円~2000万円は十分に狙えます。ただし現実問題として、独立開直後は、ほとんどの方は収入が減少します。
イチから顧客を獲得しないといけないからです。...だから私は合格してから副業からはじめることにしました。
責任も重くなるが、やりがいも増える
独立でも副業でも、専門家として仕事を受ける場合、仕事の対価としてお金をいただく立場から自分でお金を稼ぐ立場に変わります。
ご自身の活動時間や活動範囲が、収入に直結するため、気が抜けない生活が始まると思っていた方がよいでしょう。
行政書士として、やっていけそうな覚悟と基盤が整うまでは、副業を続けるのが一番リスクが低いと思います。
本業の行政書士の仕事を最優先させるためにも副業は、時間的に融通が効く仕事を選ぶのがポイントです。
行政書士の業務では、役所や事務所に出入りする機会が多いため、副業は、夕方から夜間に行うことができる職種がよいでしょう。
③合格すると、仕事と人生の選択肢が広がる
行政書士は独立開業向きの資格であるため、行政書士事務所への転職を除き、転職に有利になるということはあまりありません。
でも、会社に勤めしながら副業で稼ぐか、独立するか、将来的に独立するかの選択肢を手にすることができます。
独立開業をするのであれば、単純に仕事の選択肢だけを考えた場合、扱える業種が多すぎて迷うくらいあります。
行政書士の扱える業務の中で、ご自身が興味のあることや前職に関係する業種から始めるのが一番とっつきやすいかもしれません。
もし、開業前に、人脈形成が巧く運んで、仲間やパートナーがいるのであれば、協力し合える業種を選ぶこともできるでしょう。
いつでも独立・起業できる
独立のチャンスは、いつでもあると思います。
受験時代には合格してから起業するなんて1ミリも考えたことがなかった...という人が、独立開業して年収1000万円~1500万円稼いでたりします。何人も知ってます(笑)
あと、行政書士のような国家資格を保有していると、定年退職後に独立する方も多いです。年金暮らしに入るとお金に余裕がなくなったり、時間を持て余したりしますからね。
自分のペースでそこそこ仕事をして年収500~600万円を稼ぎつつ、趣味に時間をつかうのも、それはそれで幸せだと思います。
合格しても何も変わらない人
わたしは、行政書士に合格して大きく変わったと感じている派ですが、中には合格後も変わらない人もいます。具体的に例を挙げて紹介します。
次の資格を勉強している
法律系資格の入門的資格であるため、司法試験や司法書士試験の滑り止め、試験慣れとして受験している人が一定数います。
つまり、行政書士の資格取得が単なる通過点にしか考えていないのです。したがって、行政書士に合格した後も他の資格の勉強をするため、何も変わらないという人がいます。
不安になり結局何もできない
行政書士の開業を目標にして合格したものの、開業直前になって不安を感じ計画を白紙に戻す人もいます。新規登録の行政書士のおよそ半数は3年以内に廃業するといわれているからです。
わたしが知っている範囲では...廃業に追い込まれる方は、行政書士事務所を開業すると仕事が舞い込んでくると勘違いしていた方や、工夫して営業していない方です。
ただ、統計データだけをみて、行政書士では生活していけないと決めて、何もしないのは本当に勿体ないと思います。
行政書士を目指すのに向いてる人
最後に、行政書士を目指すのに向いている人を下記に挙げます。
- 将来的に独立開業したい人
- 定年退職後も仕事を続けて収入を得たい人
- 行政書士の業務にとらわれず、営業力がある人
- 対人の営業が苦手であってもインターネットなどの利用で集客できる人
- 司法書士と行政書士のWライセンスを狙う人
行政書士は、世間一般的には知名度が低い士業ですが、営業力や強い信念があれば、生業としてやっていける士業です。
牌を食いあっている、行政書士の仕事がない...とネガティブなことをいう人がいますが、工夫次第でなんとでもなります。
難関国家資格は一度合格すれば一生ものです。合格すると人生の選択肢が広がるのは間違いないので、後先考えず、とりあえず合格を目指すのもよいと思いますよ。